SHA・KU・RE

          第一回「あいつはしゃくれ」

          ある夏の日の午後,あいつに出会った.
          「しゃ,しゃくれ......!!」
          振り向いたあいつは.....

          つづく

          第ニ回「しゃくれたこころ」

          振り向いたあいつはぽつりとつぶやいた.
          「1.2.3.ダーーーーーー!!」
          確かにそうきこえた......

          つづく

          第三回「気になるしゃくれ」

          「1.2.3.ダーーーーーー!!」
          どこかで聞いたことがある,
          そう,あれは確か2年前の冬,プロレスを見に行ったときに.....
          それ以上のことは思い出せなかった.
          もう一度あいつの方を見ると,
          すでにあいつの姿はなかった.....

          つづく

          第四回「なみだはしゃくれ」

          あいつにあってから
          夏が過ぎ,秋を駆け抜け,
          そして,冬が訪れた.
          街は空から贈られた白いコートを着込み,
          恋人たちは愛を確かめ合う.
          おれはひとり街を歩いていた
          ふと,足をとめると
          なつかしい背中を見つけた......

          つづく

          第五回「しゃくれだす瞬間」

          あいつはゆっくりとこちらの方を振り向いた.
          「メリークリスマス」
          そう言ったあいつのあごには
          白いひげが.....

          つづく

          第六回「しゃくれとひげ」

          白いひげをはやしたあいつは
          どこかで見たような感じがした.
          「...に,にいさん!?」
          3年前に家をでた兄の顔が思い浮かび
          思わずそう叫んでしまった.
          あいつはこちらを向いて
          「み,みつお...!?」
          と,叫んだ.
          しかし,おれの名はみつおではなかった.....

          つづく

          第七回「しゃくれのかんちがい」

          「あれ,みつお じゃない,あ,たかし か」
          「いや,たかし じゃないけど」
          どうやら,兄さんではないようだ.
          こうしておれたちは知り合った.....

          つづく

          第八回「しゃくれの夢」

          おれたちは知り合ってから
          すぐに仲良くなった.
          夢を語り合ったりした.
          「おれ,プロレスラーになりたいんだ」
          あいつがそう言った.
          おれはこう答えた.
          「なれるさ...そのあごならね....」

          つづく

          第九回「しゃくれた夢」

          「そうかい?自分でも結構自信あるんだ.
          このあごには.....
          それで今度シャーナロジムっていうところに
          通おうと思うんだ.」
          そう言ってあいつはあごをなでた.
          「いいんじゃない?がんばれよ
          期待してるよ,そのあごには.......」
          そして,あいつはシャーナロジムへ向かった....

          つづく

          第十回「しゃくれの猛特訓」

          シャーナロジム.....
          それはプロレスのメッカである.
          そこには.....

          つづく

          第十一回「しゃくれ入門」

          「シャーナロ!シャーナロ!!」
          シャーナロジムの中から
          怪しい雄叫びが聞こえてきた.
          あいつは意を決してジムの中へ入った.
          「たのもー!!」
          怪しい雄叫びがぴたりと止み,
          ジムの中にいた全員があいつの方を見た.
          「!」
          ジムの中にいたひとりが言った.
          「あ,あのあごは......」

          つづく

          第十二回「しゃくれの素質」

          「おい,きみ!!」
          ジムの中のひとりがあいつを呼んだ.
          「は,はい」
          「きみ,そのあごは....いや,やめておこう.
          とにかく,君には素質がある.
          このジムに入門してみないか?」
          「え?はい!喜んで!!」
          こうしてあいつの入門が決まった......

          つづく

          第十三回「しゃくれ挫折?」

          久しぶりにあいつと出会った.
          「最近どうよ?」
          と聞いてみた.
          「いや.....」
          「何だ,調子悪いのか?」
          「ああ....」
          「でも,たくましくなったぞ,あごが....」
          「あごはね....」

          つづく

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